「心理的安全性」という言葉が、すっかり日本の経営の現場に定着しました。Googleのプロジェクト・アリストテレスの研究を契機に、多くの企業がチームビルディングの中心概念として取り入れています。一方で、現場のリーダーから「心理的安全性を確保したつもりが、ぬるま湯の組織になってしまった」という声も増えています。
## 心理的安全性は、必要条件であって十分条件ではない
結論から言えば、心理的安全性はハイパフォーマンス組織の必要条件ですが、それだけでは十分ではありません。Amy Edmondson教授の最新研究でも、心理的安全性に加えて「高い基準への期待」が両立してはじめて、組織のパフォーマンスが最大化することが示されています。
## 4象限フレームワーク
心理的安全性(横軸)と高い基準への期待(縦軸)で組織を4象限に分けると、以下のようになります。
- 右上(両方が高い): ラーニングゾーン。ハイパフォーマンス組織。
- 左上(基準のみ高い): 不安ゾーン。離職率が高い。
- 右下(安全性のみ高い): コンフォートゾーン。成長が止まる。
- 左下(両方低い): アパシーゾーン。崩壊状態。
## リーダーが実践すべき3つの行動
第一に、「失敗を歓迎しつつ、卓越を要求する」ことを明確にメッセージする。
第二に、フィードバックを定例化する。月次1on1、四半期評価レビューなど。
第三に、リーダー自らが弱さを見せる。完璧でない自分を見せることで、メンバーも安心して挑戦できる文化が生まれます。
組織開発は、一朝一夕には進みません。しかし、正しい設計と継続的な実践によって、組織は確実に変わります。私たちは、その変革のパートナーとして、これからもご一緒します。